ポッターズライブラリー2022|ばんこの里会館
ばんこ焼ができるまで
ばんこ焼づくりのながれ
①粘土をこねる(まぜる)
②かたちをつくる
③かんそうさせる
←「けしょう」・「ほり」などのそうしょくをするのは少しかんそうさせたころ。
④素焼きをする
←「下絵」をするなら④と⑤のあいだだよ。
⑤ゆうやくをかける
←ゆうやくをかけない「やきしめ」もあるよ。
⑥本焼きをする
←「上絵」をするならこのあと。かいてからまた焼くんだよ。
ひだりから、すやきしたかやりぶた、ゆうやくをかけてほんやきしたかやりぶた、やきしめのかやりぶた。
やきもののそうしょく例
- けしょう:素地(おおくのばあいは素焼き前)の表面に、せんようのドロ状のつちをかけて「おけしょう」するよ。白げしょう、黒げしょうがおおくつかわれているよ。
- ほり:ちょうどよいかたさにかわいた素地に、もようやもじをほっていくよ。
- 下絵:素焼きをした素地に、せんようの絵の具で絵つけをするよ。ゆうやくの下にする絵だから「下絵」だね。
- 上絵:本焼きをした素地の上に上絵せんようの絵の具で絵つけをするよ。ばんこ焼には「もり絵」というどくとくな方法もあるよ。
やきもののゆうやく
おおくのやきものは、やきものじたいをじょうぶにするため、水をしみこみにくくするため、そして、うつくしくするためにゆうやくがかけられているよ。
とうめい/ふとうめい、つやつや/マット、ぽってり/すっきり、つるつる/ざらざら・・・などいろいろな質感や色のゆうやくがあるんだよ。(おうちにあるやきものの表面もみてみたり、さわってみたりしてみよう!)
ゆうやくの色をだすのには、みんなにも身近な銅や鉄、チタンなどの金ぞくがつかわれることがおおいよ。
また、同じゆうやくでも焼く温度や焼き方で大きくかわるよ。「酸化(ひだり)」で焼いた場合と、「還元(みぎ)」で焼いた場合のちがいの例をしたの画像でみてみてね。
上から、「いらぼゆう(すこし鉄がはいっているよ)」「うのふ(木やワラの灰が入っているよ)」「せいじゆう(ほんのすこしだけ鉄がはいっているよ)」「るりゆう(きれいな青はコバルトのいろだよ)」「しんしゃ(銅がつかわれているよ。緑と赤でせいはんたいだね。)」
鉄分のおおいきゅうすのつちも「さんか」と「かんげん」ではいろがちがうね。
やきかたで色がおおきくかわるものと、あまりかわらないものがあるね。
<酸化焼成>かまの中にじゅうぶん酸素があるじょうたいで焼く方法。 | <還元焼成>かまの中をわざと酸素がすくないじょうたいにして焼く方法。 |
いろいろな原料
やきものには、世界各地でとられたいろいろな原料がつかわれているよ。
こまかくくだいて、不純物などをとりのぞいて、ほかの原料とあわせて、つちやゆうやく、型などをつくるんだよ。
上から時計回りに、「がいろめねんど(いが市)」:がいろめ(蛙目)という名前は、つぶつぶがぬれているとカエルの目のようにみえるからなんだって。やきものの素地やゆうやくにもつかわれるよ。「せっこう(モロッコ)」:せっこう型の原料だよ。「タルク(中国)」:かんじでかくと「滑石」。みんなにはさわってもらえないけれど、つるつるすべすべして、せっけんみたいなさわりごこちだよ。ゆうやくなどにつかわれるよ。
右から「ペタライト(ジンバブエ)」:土なべやたいねつ陶器の素地やゆうやくにつかわれるよ。「ひらづちょうせき(しがけん)」:ゆうやくによく使われるよ。ちょうせきはいろんなしゅるいがあるよ。
(きょうりょく:三重県工業研究所窯業研究室)
ばんこ焼の原料
以前は四日市市内でも白くて質のよい粘土がとれたそうだけれど、なくなってしまったり、おうちがたったりで、現在では、ほとんど粘土は産出されていないよ。
したにあるのは代表的なばんこ焼の原料だよ。かっこのなかは、産地だよ。
半磁器 | ねん土(あいち県、ぎふ県、みえ県) 陶石 (いしかわ県、おかやま県) 長石 (しが県) |
紫泥急須 | 黄土(あいち県、ぎふ県) 山土(みえけん県) 含鉄木節(あいち県) |
土なべ | ねん土(あいち県、ぎふ県、みえ県) ペタライト(ジンバブエ、ブラジル) 陶石 (やまがた県、おかやま県) |
やきものの分類と特ちょう
東海地域のやきものと古代湖
したの地図は、大むかしの東海地方のようすといわれているよ。
1250万年~1000万年前ごろには、現在のあいち県のせと市、ぎふ県のたじみ市のあたりにちいさな湖ができて、底に、かこう岩の風化したものなどがたまって、せと焼や、みの焼の原料となる質のよいねん土の元が作られたそうだよ。
400万年~100万年前ころには、四日市市もふくめて、いせ湾のあたりには「東海湖」という、とっても大きな湖があったんだよ。(いまのびわ湖の6倍もあったとか!)ここの湖の底にたまったねん土は、はじめのころのばんこ焼の原料になっているよ。
おなじころに、いが市・なばり市には、「古びわ湖」とよばれる湖ができて、いが焼やしがらき焼のねん土の元がたまったよ。
(きょうりょく:三重県工業研究所窯業研究室)
「ばんこ焼どくほん」のごしょうかい
もっとくわしくばんこ焼についてしりたいみんなにおすすめの「ばんこ焼どくほん」。
みぎのがぞうから無料のPDF版がみられるのでよんでみてね。
ばんこの里会館の2かいのショップ「うつわてい」でも
いんさつされたものが売っているよ。
すこしむずかしいばあいは、おうちのかたといっしょによんでね!